北海道母親大会 池田香代子さんの講演より『微力を集め、平和な世界を』

9月25日、北海道母親大会で「世界が100人の村だったら』「やさしい言葉で日本国憲法」「戦争のつくりかた」等の出版でおなじみの池田香代子さんの講演から、是非紹介したい部分を要約しました。

…一人ひとりが大切にされない状況の最たるものが戦争です。戦争は戦場で始まるのではありません。人の心の中で始まります。一人ひとりを大切にしない心の中で、つまり人権を軽んじる心の中で、戦争は始まるのです。

「世界がもし100人の村だったら」はいろいろな人がいるということを知り、受け入れあうことを呼びかけています。私にとって、私が大切なように、誰もがその人にとって大切なのだということを踏まえないすべてのことは、誤りであり、そこへとミスリードする言葉は嘘で塗り込められている。嘘を見抜く力がますます大切になってきます。

私たちは微力ですが、無力ではありません。微力を集めて大きな力にすることが大切です。そのために、次の5つのことを提案します。

?自分の親しい5人の人に平和の話をする。
?マスメディアの組織の中でがんばっている人を支える。

(少しでも良かった番組に、メール・葉書・ファックス等で応援を。コツは、良かった部分をほめ、再放送の要望や「あの部分をもっと詳しく」など、意図的に。多数の視聴者の要望は、番組づくりに反映されます。)

?投票に行こう。
?議員に近づき、平和の話をしよう。

?買い物などで、地産地消
(地元で生産したものを地元で消費する〜石油と農薬の使用を減少)と、フェアトレード(第三世界の「人」と「環境」を考える交易〜公正な商取引を通じて、第三世界に住む立場の弱い末端の人たちの自立支援と環境保全)を意識しよう。…

カテゴリー: Weblog | コメントする

「日本、米式から脱却し、アジアの自立先導して」マハティール・モハマド(前マレーシア首相)

 〜(日本経済が)「失われた十年」と言われるほど低迷したのは?
「日本が米国の政策をコピーしようとしたからではないか。日本の文化は米国と同様ではない。リストラに対する社会の受け止め方が違うのに、企業が収益のために米国を見習ってリストラを進めたのがこの十年だ。」

 〜経済のグローバル化を批判なさっていますが?
「情報や資本が国境を越えてゆくグローバル化そのものを拒んでいるのではない。いまのグローバル化は米国主導で進んでおり、米国には利益を与える。」「米国は他国が自国産業に補助金を与えていることを非難しているが、米国も農産物を保護し、多額の補助金を与えている。

米国は炭酸ガス(CO2)の削減計画を定めた京都議定書に従わず、われわれは従っている。そこでもマレーシアの産業は米国に比べコスト面で不利になっている。米国は包括的核実験禁止条約にも批准せず、核実験を進めている。米国は国際法などに縛られずに自分自身のやり方でやりたいのだ。米国のやり方には従えない。」

 〜日本がアジアでリーダーシップを示すべきだと?
「日本は第二次世界大戦では失敗したが、今は近隣諸国といい関係にあると思う。フランスとドイツは過去に百年間も戦争した経験があるが、もう平和を維持しようと決めた。欧州と同じようなことがアジアで起きないとは言えない。日本の活躍する場はある。」

 〜日米の理想的な関係はどうあるべきだと思いますか?
「友人であるべきだ。日本は、『イラクを攻撃すべきではない』と助言すべきだった。一緒に戦った英国でさえ、米国に助言しようとした。

英国と日本が同じ意見で、さらにフランスとドイツも同じ意見だったら、米国は聞く耳を持ったかもしれない。米国の決めたことを支援するという関係は一方通行の関係だ。それでは友人の関係とは言えない。」

朝日新聞  九月十二日「同盟経済」より

カテゴリー: Weblog | コメントする

りぼん・ぷろじぇくと 「戦争のつくりかた」あとがきより 〜東京新聞特別報道部 田口 透

 今、いったい日本ではなにが起きているのでしょうか。
 まず、教育の周辺。君が代、日の丸問題では、監視役が学校に派遣され、君が代を歌わず起立しなかった先生が処分されました。

ばかばかしい話ですが、子どもたちの歌声の大きさをチェックするところまで出てきました。教育基本法の改正では、「愛国心」の強制も始まるでしょう。もちろん、すでに教育現場では、先取りの形で「心のノート」が「愛国心」を教えていますが。

 生活の周辺はどうでしょうか。治安、防犯という意味からの監視カメラの街角への設置、警察の合法的な盗聴の実施、テロ対策を名目とした全国の港のフェンスによる封鎖、コンビニからの有害図書排除という表現の自由への事実上の圧迫、政府からの有形無形のテレビ局などへの「圧力」など、実はじわりじわりと私たちの生活は息苦しくなっています。

 さらに、イラク戦争反対のビラを配っただけで逮捕され、七〇日以上拘束された人たちの事件からは「政府の都合の悪いことをするとどうなるか」という「事実」を突きつけられ、とても胸がざわつきました。日米安保を研究する大学の先生からこんな話を聞きました。

「もし、昨年三月に憲法九条がすでに改正され、集団的自衛権の行使が認められていたら、日米安保の観点からも間違いなく開戦当初から自衛隊を派遣するという英国と同じ道を歩んでいたはず。もう一度、九条改正とイラク戦争をつなげて考えてみてほしい。」

 他のメンバーからは「当時、日本が戦争に巻き込まれていたことに気づかなかった。戦争は突然やってきた。あとから思うと、確かに暮らしは厳しくなっていたけれど…。」

「戦争は戦争の顔をしていません。」「力めば力むほど、相手は聞いてくれない。知恵を使わなければならないし、あきらめずに、ボールを投げ続けていくしかない。」

カテゴリー: Weblog | コメントする

教育基本法について…大江健三郎 〜「九条の会」記者会見より

 ある番組で中曽根元首相とお話ししたときに、最後に彼が「教育基本法を変えないといけない、日本人の教育であるから伝統というものを大切にしないといけない」と言ったんですね。

 ところが伝統というのは何を指すのか分からない。たとえば僕の人生の中での伝統というと、今の憲法というのが私の中の伝統となっていますが、中曽根さんは戦前・戦中の日本にファシズムが台頭していく過程のことを「伝統を作り出した時代」と言いたいのか、あるいは明治または明治以前なのか。

伝統についてはっきりと提示しないで、新しい教育基本法の中心に現代の憲法に対する否定として(使おうとしている)「愛国心」「伝統」という言葉も日本の国内に閉じこもる方向にあるものです。

教育基本法は憲法の前文と九条にもつながっています。憲法全体の非常に優れたエッセンスを取り出して、しかも分かりやすい言葉でみんなに伝えようとしている。世界に向かって開いていく教育というものが基本的な構想です。

日本人が世界に向かって開こうとしているわけです。
ところが、一般市民としては、例えばイラクの人質事件がありましたが、十八歳の青年と三十代の女性が、日本の一人の市民として、日本というものや時を越えて、向こうの個人と結びつく…。それは教育基本法が言うのと同じように、個人の働きにおいて世界の普遍というものにつながっていくということです。こういう個人の態度が六十年間のなかで新しく出来あがった伝統なのではないかと思います。

教育基本法を焦点にして、個人から普遍に向かっていく、国内から世界に開いていく教育、そういう日本人の生き方というものを、言葉ではっきり表現しながらやっていくという方向にしたいと思います。

カテゴリー: Weblog | コメントする

世の中を変える種よ、広がれ 作家 松田解子(九九歳)

 来年百歳になりますが、私は世の中が一度変わったのを見ています。戦前戦争に反対していた共産党は「国賊だ」といわれたけど、敗戦で、それが全く違うことがわかった。歴史は変えることができるんです。

 だから、日本共産党が将来、失業苦がなく、生きる権利が保障される社会、一日の労働時間を短縮し、残る時間は自由に過ごし、自分の能力を生かすことができる社会を目指していることを、遠い夢とは思わないのです。

 今の政治は安心できない。イラクへの自衛隊派兵は、一言、「絶対に許せない」。
私もかつて生まれ故郷の秋田県で、初恋の鉱夫との中を徴兵で引き裂かれました。「戦争で決して死んではならない」と彼に手紙を書いたことも、今は哀しい思い出です。ところが今は、小泉首相が靖国神社に参拝して、派兵をほめたたえようというのでしょ。もう二度と若者を戦場に送ってはいけません。

 時代の曲がり角にある今、戦前から命がけで反戦・平和をつらぬいてきた日本共産党の存在は本当に大きい。

 なかでも「しんぶん赤旗」は、「戦争に誰もやらない、国民の命を守る」と真っ向から自民党に反対の論陣を張っています。戦中は持っていることが見つかれば捕まるので、息子の腹巻に入れて隠しました。それが今、全国で毎日毎週配られている。希望です。

一人でも多くの人が日本共産党と歩み、また、「赤旗」を読んでほしい。種はどこかにこぼれ、広がっていくものだからね。

赤旗日曜版 7月11日より…

種はこぼれた後、時代とともに変わる環境に適応し、進化しながら繁栄していきます。
さて、三年後…。 

カテゴリー: Weblog | コメントする

無知の民族

6月27日の、北海道新聞「はなし抄」ビル・トッテンさんの記事は、「目からうろこ・・・」でした。

 日本経済は15年前より衰退している。それは米国と同じ規制緩和、民営化をしたからで、現状はジャングル、弱肉強食の状態。

 人類が文明社会を築いた一つの理由は、規制で弱肉強食を防ぐこと。なのに、日本はなぜ弱肉強食を許すのか。財界はマスコミを広告で、政治家を献金で買収しているから、一部の政府寄りのマスコミと政治家が、大手企業の味方をするのはわかります。

 でもなぜ、一般国民は許すのか、それは国民が政治に無関心で、政治家に任せてしまっているから。
 問題はその政治家がチンプンカンプンだということ。政治家に会うたびに日米安保条約を読んでいるかきいたら、読んでいたのは共産党の志位委員長だけだった。

 日本の政治家は安保条約で日本の保護が約束されたという。でも、条約にそんな約束は書いてない。
 自民党は国を守るために憲法9条を変えたいといっているが、食料自給率4割では国をまもれない。国を守るなら、敵は誰で、なぜ日本を攻撃するのか考えるべき。欧州は敵を減らし、軍事費も減らしている。

 日本の政治家は、日本は輸出中心の国なので円高は困る、といい、マスコミも記事にし、国民は信じる。しかしこれはウソ。

 日本の国内総生産の輸出分はたった1%。その1%の企業が納める税は、全企業のわずか3%で、従業員数は全産業の1%。

 でも、政府は円高になると円安に誘導する。車やテレビを安く輸出できるが、食料などの輸入品は高くなる。

 昨年、日本政府は円高阻止のため21兆円もの米国債を買った。日本が米国にお金を貸した形になってはいるが、差し上げているのと同じ。
   
日本人はいつの間にか、論理やデーターではなく、印象で物事を判断する民族になってしまった。それは無知の民族になるということです。 …札幌市内の講演から…

無知の民族〜悲しいですね…。

カテゴリー: Weblog | コメントする

投書を下さった一市民様

 市民の方から投書が寄せられました。
 内容は、まず、「民報ゆうばり」の内容については、いつも賛同すことばかりであること、
そして敬老パスが百円から二百円に倍増されることについて、さらに通院バスが片道無料から二百円に有料化されることについて

「本当に腹が立ちます。百円玉は一体、昔の一銭くらいにしか思っていないようですね。一割・二割でも反対する時代に、百円を二百円に、無料から二百円にとは、百円玉に対して一体どう考えているのかと思います。」

さらに、
「批判されるだけでなく、是非中止させるとか、改めさせるとか、他党派と一緒になって市民のために努力してほしいものです。
市民の福利につながることには、他の議員さんも一緒になって理事者を納得させるようにお願いします。」とも・・・。

 さて、もちろん議会というのは、市民のために議員が協力しあって物事を決めていく場所ですから、当然私たちは、今までも今後も、他の議員さんたちに協力を求めています。

 しかし、議員それぞれの考え方もあるでしょうし、また、会派としての考え方もあり、少数派の主張はなかなか通りにくいのが実情です。

 民主主義といっても、話し合いがまとまらないときは、多数決で決められますから、自分の考えを反映してくれる議員を増やすしかありません。

 選挙の際の公約だけでなく、任期中どんなことに賛成し、反対したかを調べて慎重に投票することが大切です。

 年金法、有事関連法が成立し、国の舵取りを決める参議院選挙が近づいてきました。
現実をあきらめず、「政治を変えるために、選挙に行く」人を増やすことが重要です。

 もちろん、私たちも全力でがんばります。

カテゴリー: Weblog | コメントする

簡単ホームページ keikumax@goo

 先月二十二日付の朝日新聞の記事「ホームページの簡単作成術」で「無料で簡単に作れ、専門用語も必要ない」とのことだったので、早速チャレンジしてみました。

 つくり方にしたがって作業を進めると、本当に簡単に作れてしまいました。
 メインページに

「平和と暮らしと自由をまもる」文字にするとかたいけど、今、とても必用な気がします。ゆるやかなネットワークをつくりませんか。

と書いてどの程度の人が見に来てくれるのかなと思っていたら、 作った当日だけで51人が、一週間ほどで200人あまりの人が見に来てくれました。

 来てくれた人が掲示板にメッセージを残してくれたり、紹介しあったり、同好の士が集まるといった感じでしょうか。

掲示板や各自それぞれのページにはイラク、年金、教育、憲法、現在の日本、小泉内閣に対する不信・不満が渦巻いています。新聞もテレビも報道には編集がつき物ですが、これはつくった本人以外の編集はありません。(他者による悪意の意図的なアラシは別として。)

内部告発をして会社を首になり、裁判闘争をしている人、「恥ずかしい歴史教科書を作らせない会」というページを運営している人、70近い一庶民という人、本当に様々です。

数日前にこの会社のホームページだけで1万件を超えたとの発表がありました。
アメリカや韓国の大統領選挙にも影響を与え、出版業界にも影響を与える、「不特定多数に向けての電子口コミ」といったところでしょうか。

 中学・高校では生徒のインターネットの使用がかなり自由になってきたようです。
他市なみに、一般市民がインターネットを夕張の図書館や公民館でなどで使えるようになるのは、さて・・・。

カテゴリー: Weblog | コメントする

戦争になるの?

天気の都合と自分の都合を見はからって「年金問題」と「イラク問題」、党のミニパンフ「こんにちは 日本共産党です」の街頭宣伝を続けています。

 いつものように一通りの話を終え、マイクを片付けていたところに、遠巻きにしていた小学2〜3年生の女の子が二人寄ってきて、「この辺も戦争になるの?」と心配そうな顔できいてきました。 

この幼い少女たち、私の話だけを聞いて、心配になったのではないと思うのです。
イラクへの自衛隊強行派兵、そして民間人が巻き込まれていくイラクでの戦闘のようす、さらに日本人人質事件、そのうえ、イラク人捕虜の虐待・拷問事件。

報道規制されているとはいえ、次々と起こる平和を脅かす出来事が断片的にでもテレビを通じて映し出され、少女たちの小さな胸に暗雲が立ち込めていたのでしょう。

その不安げな顔がいじらしくて、つい「ううん、この辺はまだまだ、ぜ〜んぜん大丈夫!」と笑顔で答えてはおいたのですが・・・。

前回もこの欄でふれましたが、「憲法9条があるから、日本は絶対大丈夫!」これはなんと心強い、そして何にも勝る、幸せな響きだったことでしょう。

つい、過去形で書いてしまいましたが、憲法が危ない!特に9条が危ない!
高遠菜穂子さんがイラクで人質にされた時、武装勢力と交わした平和論がインターネットで伝えられています。

「なぜ、あなた方は対話による平和を目指さないのか。日本は五十年非戦を通してきた。インドにも非暴力主義がある。こういう世界の現実をあなた方は知っているのか。」ときくと、武装勢力のイラク人はもっと聞きたいと近寄ってきたそうです。

 平和への願いは万国共通です!

カテゴリー: Weblog | コメントする

憲法五十七歳に

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、・・・中略・・・政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」

日本国憲法前文の冒頭の文章です。
最初にこの憲法を知ったのは小学校の社会科の授業でした。
むずかしいことはわからなくても「戦争放棄」だけはよくわかりました。

当時、テレビでも新聞でも頻繁にベトナム戦争の報道がされており、その悲惨な映像や写真を見るたびに「日本に生まれてよかった。日本は戦争を絶対にしないって決めたんだから・・・。」と安心しつつ、隣人の不幸に胸を痛めていました。

私が小学校入学の年から二十一歳まで、十五年間続いたこの戦争報道によって、枯葉剤によるダイオキシン被害も含めた戦争の悲惨さと、圧政に命がけで立ち向かう人々の誇りや勇気を教えられたように思います。

湾岸戦争もアフガニスタンもイラクも、どの戦争も悲惨さは同じはずなのに、最近は戦地の悲惨な状況や、劣化ウラン弾の被害もめったに報道されません。厳重な報道規制が敷かれているからです。

世界中のほとんどの人々が戦争はしたくないと思っているのに、ほんの一握りの(戦争によって莫大な利益を得る)人たちによって、戦争への道が準備されてきました。
報道規制で、国民の目や耳が今なおふさがれています。

「政府の行為によって再び戦争」に巻き込まれないために、そして本当に信頼できる「国会における代表者」を選ぶためにも、私たち国民の「不断の努力」が不可欠です。

カテゴリー: Weblog | コメントする