「秘密保護法」や「集団的自衛権」を選挙の争点に！　広く国民に知らせることが必要～〝あすわか〟共同代表　神保さんのお話

10月26日、はまなす会館において、『明日の自由を守る若手弁護士の会』共同代表の神保大地さんを講師に憲法学習会が開催され、高校生を含む、約30人が参加しました。

神保さんは、「私は憲法を仕事に使っているプロ。今、この素晴らしい憲法が壊されようとしている。高校生やパパママ世代の皆さんに、憲法の出前講座をお届けして、私たち国民の自由と権利を守ってくれる憲法をみんなで守るために、頑張っています」とあいさつしました。

１時間半のお話・１７ページにわたる資料・・・ほんの一部をご紹介すると・・・

日本国憲法で一番重要視されているのは、『個人の尊厳』（13条）と『人権』（13～40条）であること、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」（99条）「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」（12条）

さらに、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないように」（前文）「平和的生存権」（前文）「戦争・軍隊・交戦権の放棄」（９条）「そのための反貧困」（前文・25～28条）・「国際協調」（前文・98条）がうたわれている。

自民党の改憲草案は危険。教育の危機、メディアの危機（報道の自由度世界ランキングで日本は２０１０年には世界11位、原発問題の報道規制で13年度は53位、14年度は特定秘密保法ができたことで、59位にまで下がった）。

地方自治の問題、秘密保護法の危険性―昨年、麻生太郎副総裁が「（憲法を変えるには）ナチスの手口に学んだらどうか」と発言した。

さらに、「憲法つくる会」が改憲をめざし、１千万人署名を集めることを今月１日に決定した。

これまでの運動の結実として～高校の無償化、35人学級、原発ゼロの日から１年、再稼働遅れ、福井地裁の原発差し止め判決、参院選前の96条先行改憲論撤回、女性手帳の撤回、「はだしのゲン」開架、竹富町での独自教科書採択、婚外子差別違憲判決、秘密保護法反対運動の高まり、大阪で橋下市長の行為が不当労働行為と認定・確定、民主党が党として集団的自衛権反対を主張、「日本国憲法９条を保持する日本国民」がノーベル平和賞にノミネートなど等、運動による成果が目に見える形で表れている。「秘密保護法」や「集団的自衛権」を選挙の争点に、広く国民に知らせることが必要―と締めくくりました。

ー正義はこちらに！～国連からの勧告ー（マスメディアは報道しませんね）

• 従軍慰安婦の問題

・2013年05月21日　国連（経済・社会・文化的権利委員会）～「日本は…国民に従軍慰安婦の強制連行問題を教育することを願う」

・2013年05月31日　国連（拷問禁止委員会）～「国会議員を含む政治家や地方政府高官が事実を否定し、被害者を傷つけている」

・2014年07月24日　国連（自由権規約委員会）～「性奴隷の加害者を処罰する事、被害者の完全な被害回復、教科書への十分な記述、被害者を侮辱することへの非難」をせよ

• 権利の問題

・1998年6月5日　国連（子どもの権利委員会）～「締約国における高度に競争的な教育制度並びにそれが子どもの身体的及び精神的健康に与える否定的な影響に鑑み、委員会は…過度なストレスおよび登校拒否を予防し、これと闘うために適切な措置をとることを勧告する」

・2000年4月2日　国連（子どもの権利委員会）～「学校制度の過度に競争的な性格、そしていじめを含む学校での暴力に関する勧告については十分なフォローアップが行われなかった」

・2010年6月26日　国連（子どもの権利委員会）～「これらの懸念及び勧告の多くについて、完全に実施されていない、あるいは、全く対処されていないことを遺憾に思う。委員会は本文書において、これらの懸念と勧告を繰り返す」

●秘密保護法の問題

・2014年7月24日　国連（自由権規約委員会）～「秘密に指定できる事項に関する定義が広くてあいまいであること、…ジャーナリストや人権擁護者の活動に深刻な影響を及ぼし得る重罪を科していることに懸念を表する」