2006年6月、「夕張市が財政破綻」というニュースが全国に流され、テレビや新聞、週刊誌にまで、連日のように「自己責任論」が長期にわたって報道されました。
「夕張財政破綻」については様々な書籍も出版されましたが、自治体問題の研究者の皆さんによる精力的な調査・研究が数年にわたって行われ、「財政破綻の原因」として解明されたのは、概ね次のような結論でした。
1,炭鉱という条件不利地域における自治体運営➡産炭地域振興臨時措置法01年終了。激変緩和措置も06年終了。
2,ハードな観光開発に特化した市の地域振興策➡政府の政策誘導と、さらに背後には、自らの不良債権を市当局に転化しようとでたらめな融資に応じた複数のメガバンクの狡猾さ(金融機関の貸し手責任は一切問われず)
3,「ジャンプ方式」と呼ばれる不法な会計操作と、法律の改変による「ヤミ起債」➡夕張市の起債に関しては、道に許可権限があり、市財政を指導してきた責任もある。さらに、「ジャンプ方式」は道が夕張市より先に実施していた事が2016年に判明。(会計操作は道の入れ知恵説もある)
4,「役所による自治システム」=おまかせ民主主義➡議員・監査委員も機能しないムラぐるみ構造の中で、負の政策コミュニティが温存。(党議員は議会で批判していたことが議事録にある)
しかし、戦後の日本ではこれらが地方自治と勘違いされ、「長く続いてきた」(!)というのです。
それらを打破するため、夕張市議会では、議会基本条例を設置。住民自治に必要な情報共有に向け、夜間議会や市民懇談会、議会報告会などを開催してきました。
今期は「議会改革委員会」を設置し、議会改革の先進議会を参考に、インターネットを利用した議会改革、次の4点を準備中です。
★本会議や委員会の動画配信
★議会に出される資料の全公開
★議場でモニター画面の利用可
★やむを得ない場合に限り、オンラインで委員会出席可能に
新年からは議会のホームページを通じ、「議会情報のすべて」を共有するための取り組みがスタートします。
おまかせ民主主義から卒業したいですね❣