精神障がい者 共同作業所開設に向けて

 夕張市内の精神障がい者の会「シューパロクラブ」家族会の第一回学集会に参加してきました。
 講師は北海道精神障がい者家族連合会の会長 でもあり 美唄のぞみ会共同作業所運営委員長の 供野周夫さんです。
 最初に 「精神障がい者を取り巻く福祉の現状について」
 下記のような現状であることを学習しました。
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1、他の障がい者には適用されていて、精神障がい者には提供されていないもの として
 1) JR旅客運賃の割引    2) 航空運賃の割引   3)有料道路運賃の割引
 4) NHK法曹受信料の減免 5) 公営住宅、公団住宅の優先入居(地域によっては対象)
 6) 地域によっては実施している項目
  A 障がい者福祉手当の支給
  B 福祉タクシーの利用(札幌市~ 1,2級の人に初乗り券60枚支給)
  C 公営・民間交通の割引
    (札幌市~地下鉄無料パスかハイヤー券、美唄市~市営バスの割引)
2、国の施策上の問題点
  ・知的障がい者の4.4倍の精神障がい者がいるにもかかわらず、作業所予算は十分の一。
   (平成5年にようやく福祉法制定。 福祉の谷間状態)
3、急を要する課題
  1) 無年金者推定12万人のうち、解消されたもの4900人。
  2) 雇用、就労の場の確保。雇用率の拡大制定(現在官公庁2,1%、民間1,8%)
4、精神障がい者の自立に向けて人間の尊厳を回復させる道
  1) 医療の充実  2) 生活権の充実    ・・・ノーマライゼーションの観点で。
5、障がい者福祉に逆行する 「障がい者自立支援法」
  1) 応益負担を導入 原則一割負担
     通院医療費 育成医療費 厚生医療費の改悪
  2)  改正効果700億円→700億円を弱者に負担強いるもの
  3) 「自立支援法」の中で精神保険福祉施策の改革の方向
     国の財政的責任を市町村に。財政的に力のない市町村は福祉後退の恐れ。
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 その後、夕張市内に作業所を作るための 供野さんの体験を交えた 助言を得て
今後の方針などが 話し合われ 、明るい展望を持って取り組むことが確認されました。
 共同作業所開設に向けて 学集会終了後の 家族会の皆さんの 明るく輝いた笑顔が
忘れられません。
 精神障がい者の社会訓練の場であり、精神的よりどころとなる 「作業所」 開設に向けて
力いっぱい応援したいと思います。

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